公益財団法人 腸内細菌学会/腸内細菌学会 Japan Bifidus Foundation(JBF)/Intestinal Microbiology

腸内細菌学会


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第7回腸内細菌学会

終了いたしました。多数のご参加ありがとうございました。

日時 平成15年6月5日(木)・6日(金)
会場 東京大学農学部構内弥生講堂「一条ホール」
東京都文京区弥生1-1-1 電話03-5841-8205(直)
会長 早澤宏紀(森永乳業(株)・生物科学研究所 所長)
参加費
  • 会員:7,000円
  • 一般:8,000円
  • 学生:2,000円
  • (予稿集会員無料配布、当日別売 1,000円)

特別講演II 中止のお知らせ

この度、第7回腸内細菌学会で6月5日15時50分から講演予定でしたPhilippe Marteau 先生『Role of the Intestinal Flora in Inflammatory Bowel Disease』は先生のご都合により来日できなくなり、講演中止となりました

学会スケジュール(予定)

第1日 6月5日(木)

13:30 ~ 13:40 開会の辞
早澤宏紀(森永乳業 生物科学研究所)
13:40 ~ 13:45 JBF研究奨励賞 授賞式
光岡知足(ビフィズス菌センター理事長)
 

司会 上野川修一(奨励賞選考委員長)

13:45 ~ 14:10 受賞講演 I
「フラボノイド代謝吸収に及ぼす腸内フローラの影響に関する研究」
田村 基(独立行政法人食品総合研究所)
14:15 ~ 14:40 受賞講演 II
「腸内細菌に依存した腸粘膜免疫学的形質の解析と炎症性腸疾患モデルマウスの樹立に関する研究」
松本 敏(ヤクルト中央研究所)
14:40 ~ 14:50 休憩
 

司会:光岡 知足(ビフィズス菌センター理事長)

14:50 ~ 15:40 特別講演I
『炎症性腸管粘膜障害と粘膜免疫機構』
名倉 宏(仙台社会保険病院・病理部)
粘膜免疫機構は腸管粘膜において、生体にとって有害な物質を排除し、生体に必要な栄養物等を選択的かつ積極的に吸収するとともに、それらに対して生体が過剰に反応しないよう抑制するという、生体外環境に対する高度に分化したバリアを形成している。その破綻が、潰瘍性大腸炎やクローン病、食物アレルギーやアトピー性疾患の主要な病因や病態である。また、これが神経内分泌系と密接な関連を有し、過敏性腸症候群の主要な要因となっている。
15:40 ~ 15:50 休憩
 

司会 早澤宏紀(森永乳業)

15:50 ~ 16:40 (中止)特別講演 II
『Role of the Intestinal Flora in Inflammatory Bowel Disease』
(炎症性大腸疾患(IBD)における腸内フローラの役割)
Philippe Marteau(Service d'Hepato-Gastroenterologie, Hopital Europeen, France)
炎症性大腸疾患(IDB)は慢性的な疾患である。その病因については多くの研究がなされているが、宿主の感受性、粘膜免疫、固有腸内細菌叢の3つが相関する。IBDにおける炎症応答は遺伝的感受性をもつ宿主フローラの要素に対する異常な免疫反応の結果である。宿主糞便フローラの幾つかのメンバーは明らかに有害な役割を持っている。しかし全てが炎症促進的ではなく幾つかは保護的である。プロバイオティクスによるフローラの治療的修飾は最近臨床的興味をもたれており、講演の中で治療試験の結果を紹介する。
16:40 ~ 17:00 ビフィズス牌贈呈式
17:00 ~ 親睦会

ビフィズス菌・乳酸菌関連製品及び機器が出展される他、乳酸菌飲料のサービスがございます。

第2日 6月6日(金)

一般演題(9:00 ~ 12:00)
司会 田中隆一郎(ヤクルト 中研)

9:00 ~ 9:12 Bifidobacterium adolescentis の全ゲノム塩基配列の決定
(Total Genome Sequence of Bifidbacterium adolescentis)
○永野さおり1、田中香お里2、渡邉邦友2、河合啓一3、鈴木 徹1
(Total Genome Sequence of Bifidbacterium adolescentis)
○永野さおり1、田中香お里2、渡邉邦友2、河合啓一3、鈴木 徹1 (1岐阜大学・生命科学総合実験センター・ゲノム研究分野、2岐阜大学・生命科学総合実験センター・ 嫌気性菌研究分野、3岐阜大学・農学部・生物資源利用学科)
9:12 ~ 9:24 T-RFLP法を用いた大腸内細菌の多様性の解析
-Bifidobacterium属菌種の多様性解析への応用-

(Terminal Restriction Fragment Length Polymorphism Analysis for Human Fecal Microbiota and Its Application for Analysis of Complex Bifidobacterial Communities)
○坂本光央、辨野義己(理研・生物基盤・系統保存)
9:24 ~ 9:36 16S rDNAライブラリーおよびT-RFLPによる老人の大腸内細菌叢の解析
(Molecular Analysis of Fecal Microbiota in the Aged Persons Using 16S rDNA Library and T-RFLP)
○林 秀謙、坂本光央、北原真樹、辨野義己(理研・生物基盤・系統保存)
 

司会 伊藤喜久治(東京大学・院)

9:36 ~ 9:48 分子生物学的手法を用いた乳児の大腸内細菌叢の解析
(Molecular Analysis of Intestinal Microbiota in Infants)
○坂田慎治1.4、外岡俊樹2、石関しのぶ3、高田昌亮3、坂本光央1、福山正文4、辨野義己1
(1理研・生物基盤・系統保存、2和光堂(株)・研究開発部、3都立豊島病院・小児科、4麻布大・微生物学)
9:48 ~ 10:00 ヒト大腸内細菌叢の二次胆汁酸産生量に及ぼす影響
(Effect of Fecal Microbiota on Fecal Secondary Bile Acid Levels)
○北原真樹、坂田慎治、坂本光央、辨野義己(理研・生物基盤・系統保存)
10:10 ~ 10:12 T-RFLP法によるマウス盲腸内細菌叢の週齢別モニタリング解析
(Terminal Lestriction Fragment Length Polymorphism Analysis for Monitoring of Cecal Microbiota in Mice )
○木邊量子1.2、坂本光央2、横田 博1、湯浅 亮1、辨野義己2
(1酪農大・獣医・生化学、2理研・生物基盤・系統保存)
 

司会 高野俊明(カルピス)

10:12 ~ 10:24 加熱ストレス下におけるニワトリ腸内細菌叢におよぼすプロバイオテイクスの影響
(Effect of Probiotic Lactobacillus Strains on Chicken Cecal Microbiota under Acute Heat Stress)
Pham Thi Ngoc Lan 1.2、坂本光央2、井藤光子3、○辨野義己2.4
(1ベトナム国立バイオテクノロジー研究所、2理研・生物基盤・系統保存、3(株)カナガワ・ファニチャー、4 (株)レック・アール・デイ)
10:24 ~ 10:36 フラクトオリゴ糖のトリグリセライド低減効果
(Triglyceride Lowering Effects of Fructooligosaccharide)
○大原浩樹1.2、深澤朝幸1、村島弘一郎1、野尻宙平1、窪田英俊1、坂本光央2、林 秀謙2、辨野義己2
(1明治製菓ヘルス・バイオ研、2理研・生物基盤・系統保存)
10:36 ~ 10:48 DFAIII (Difructose anhydride III) 継続摂取によるヒト及びラット腸内細菌叢への影響
(Effects of DFAIII Administration on Intestinal Microbiota in Human and Rat by Denaturing Gradient Gel Electrophoresis)
○南田公子1、イヌガスジャーヤ1、重松典宏2、原 博4、浅野行蔵3、横田 篤5、辨野義己6、冨田房男3
(1ノーステック、2(株)ファンケル、北大院農・3応用菌学、4食品栄養、5微生物資源生態学、6理化学研究所)
 

司会:五十君靜信(国立医薬・食品衛生研)

10:48 ~ 11:00 大腸菌による好気的および嫌気的条件での胆汁酸変換
(Aerobic and Anaerobic Biotransformation of Bile Acids by Escherichia coli)
○小倉嘉夫、山家誠夫、片山理恵、山田一夫、内田清久(鳥取大学医学部統合分子医化学分野)
11:00 ~ 11:12 乳酸菌Lactobacillus acidophilusと乳酸利用菌Megasphaera elsdeniiの代謝共同を介した酪酸生成
(Stimulation of Butyrate Production Through the Metabolic Interaction Between Lactic Acid Bacteria, Lactobacillus acidophilus, and Lactic Acid Utilizing Bacteria, Megasphaera elsdenii)
○塚原隆充1.2、橋爪研太1、小山公成3、山田耕司2、牛田一成1
(1京都府立大学大学院農学研究科動物機能学、2京都動物検査センター、3藤沢テクニス)
11:24 ~ 11:36 潰瘍性大腸炎患者由来Bac.vulgatusに対するBifidobacteriumの増殖抑制効果
(Growth Inhibition of Bacteroides vulgatus Isolated from Ulcerative Colitis Patients by Bifidobacterium strains)
○原 妙子1、瀬戸山裕美1、今岡明美1、石川秀樹2、梅崎良則1
(1(株)ヤクルト本社中央研究所、2兵庫医科大学)
 

司会 辨野義己(理研)

11:36 ~ 11:48 フラクトオリゴ糖の経口摂取は腸粘膜IgA産生と全身性免疫応答を修飾する
(Dietary Fructooligosaccharides Induce Immunoregulation of Intestinal IgA Secretion and Systemic Immune Response)
○中西祐輔、細野 朗、木村貞司、中村 良(日大生資科・食品機能化学)
11:48 ~ 12:00 Bifidobacterium longumによる緑膿菌内因性敗血症の感染防御効果
(Effect of Probiotics with Bifidobacterium longum on Murine Gut-derived Sepsis with Pseudomonas aeruginosa)
○松本哲哉1、舘田一博1、渋谷和俊2、八重島智子3、石橋憲雄3 、山口惠三1
(1東邦大・医・微生物学教室,2同大森病院・病院病理部, 3森永乳業・栄養科学研究所)
12:00 ~ 12:12 アトピー性皮膚炎患者と健常対照者における糞便細菌叢の比較
(Differences of Fecal Microflora Between Patients with Atopic Dermatitis and Healthy Controls)
○久米村恵1、田尻義人1、池永 武1、岡松 洋1、成澤 寛2、荒瀬誠治3、渡辺晋一4
(1大塚製薬(株)大津栄養製品研究所、2佐賀医科大、3徳島大学・医、4帝京大学・医)
12:15 ~ 13:15 休憩
13:15 ~ 13:45 テクニカルセミナー
 

司会 堂迫俊一(雪印乳業)

  『プロテインチップシステムによるタンパク質解析』
斎藤賢治(サイファージェン・バイオシステムズ)

シンポジウム(13:45 ~ 18:00)
プロバイオティクス・プレバイオティクスとアレルギー
総合司会 白川太郎(京都大学・院)
岡村 登(東京医歯大)

13:45 ~ 14:15 『小児食物アレルギーの発症・寛解について』
海老澤 元宏(国立相模原病院臨床研究センター病態総合研究部)
食物アレルギーは小児から成人まで各年齢層において認められるが、最も多く認められるのは 乳児期から幼児期早期である。この10年間に乳児の食物アレルギーはアトピー性皮膚炎の増加と関連して低年齢化・多抗原化している印象を受けるが、その実態を当科での症例で検証した。
14:15 ~ 14:45 『腸内細菌叢とアレルギー』
下条直樹(千葉大学医学部小児科)
腸内細菌叢とアレルギーの関連は現在もっとも注目されている分野である。我々は以前から食物アレルギーにおける炎症細胞の動態について解析している。本学会では、腸内細菌叢とアレルギー性炎症に関与する細胞の動態・機能の関連などについてお話したい。
14:45 ~ 15:15 『ビフィズス菌投与による低出生体重児のサイトカイン産生能に及ぼす影響』
清水俊明(順天堂大学医学部小児科)
ビフィズス菌をはじめとするプロバイオティクスの免疫・アレルギー疾患に対する有用性が報告されているが、その詳細なメカニズムについては不明な点も少なくない。私達は、特異な免疫応答を有する低出生体重児に生後早期からBifidobacterium breveを投与し、サイトカイン産生能に及ぼす影響を検討したので報告する。
15:15 ~ 15:45 休憩
15:45 ~ 16:15 『Lactobacillus caseiシロタ株のアレルギー抑制作用』
志田 寛(ヤクルト本社中央研究所)
我々は、Th1/Th2バランスとアレルギーとの関係に着目し、Lactobacillus caseiシロタ株のTh1/Th2バランス制御作用、IgE産生抑制作用およびアレルギー抑制作用について、細胞培養系およびアレルギー動物モデル系を用いて検討してきた。その結果Lactobacillus caseiシロタ株はマクロファージからのIL-12産生誘導を介してTh1/Th2バランスを制御することでIgE産生を抑制し、アレルギー反応を軽減できることを見出した。本シンポジウムにおいては、Lactobacillus caseiシロタ株のこれらの作用について解説するとともに、プロバイオティクス乳酸菌を利用したアレルギー抑制の可能性について考察したい。
16:15 ~ 16:45 『食物アレルギー児へのプロバイオティクス・プレバイオティクスの投与が及ぼす効果の検討』
岩本 洋(森永乳業 栄養科学研究所)
食物アレルギーの治療のため牛乳・乳製品の除去食をおこなう乳幼児では、腸内細菌叢の乱れが顕著である。これらの児に対してラフィノース、及びBifidobacterium breve M16-V株の経口投与を試みた。その結果、ビフィズス菌の増加や好気性細菌の減少など、腸内細菌叢の正常化が見られた他、プロバイオティクスによるアレルギー症状の改善促進も認められた。
16:45 ~ 17:15 『フラクトオリゴ糖の抗アレルギー作用についての検討』
三本木 千秋(明治製菓 ヘルス・バイオ研究所)
アレルギーの発症に腸内菌叢の関係が示唆されており、ヒトにおいてプロバイオティクスの有効性が示されている。一方、プレバイオティクスについても単に腸内環境の改善作用のみならず、様々な疾患のリスクを低減する可能性があることがわかってきている。プレバイオティクスの一つとして、腸内環境改善作用を有するフラクトオリゴ糖の効果を検討した結果について報告する。
17:15 ~ 17:45 『難消化性オリゴ糖の抗アレルギー免疫調節作用』
名倉泰三(日本甜菜製糖 総合研究所)
食品などを原因物質とするアレルギーの発症には、II型ヘルパーT細胞が誘導する液性免疫応答の亢進が背景にある。難消化性オリゴ糖のラフィノースが示すII型ヘルパーT細胞応答の抑制作用などについてアレルギーモデル動物の結果を中心に紹介する。
17:45 ~ 17:55 閉会の辞
伊藤喜久治(東京大学・院)

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